一を以て

おはようごいざいます。

「にんげん学」一宮初講座「新・論語を読む」ご出席の皆さんありがとうございます。やはり嬉しいですね、お正月最初に講座にご出席いただく、感謝いたします。相変わらずと言う言葉が好きということは先日も書きました。変わらない姿勢を保つことは人生に於いてとても大切なことです。
2月は18日(木)となっています。今年も心の充電器を「にんげん学」講座に、放電ばかりで心のバッテリー充電をせずにおきますと、知らないうちに停止することにご用心ください。
孔子は「一を以て貫く」と言いました。「忠恕(ちゆうじよ)」という「一」です。「一を貫く」ということは言葉では簡単ですが、なかなかに難しいのです。どなたにでも、この「忠恕」の思いで接したわけですから。
論語、公冶長(こうやちょう)第5-12「子貢曰(しこういわ)く、我れ人のこれを我れに加えんことを欲(ほっ)せざるは、吾れ亦たこれを人に加うること無からんと欲す。子曰く、賜(し)や爾(なんじ)の及ぶ所に非(あら)ざるなり。」。
意「子貢が「自分がしてほしくないと思っていることを強要されるのは嫌なので、私も自分がしてほしくないと思っていることは他人に強要しません」といった。孔子は「賜(子貢)よ、それはとてもお前にできることではない」と答えた。」。
自分がされて嫌なことは他人にもしない。頭のよい子貢は、孔子の教えを忠実に理解していた。しかし、機転が利き、表現力に冨み、口が巧いーそんな子貢の性格を見抜いていた孔子はすんなり褒めることをせず、むしろ「それを実践することはそんな簡単なことではないぞ」と孔子は言っているのです。
不快に感じることや、してほしくないと感じることは日常のなかで意外と多いのではないでしょうか?。悪口、不平不満をいう、理不尽なことで怒る、欠点ばかりを見つけるなど、挙げればきりがありません。
孔子は「恕」を大切にしました。「思いやり」です。「相手の視点に立って物事を見る。」。そうすると「相手がされて嫌だと思うことが見えてくる」のです。
「職場や日常生活のなかでも、周囲の状況や環境を考えて思いやりをもって対応すること」は、「人間関係をより円滑にする」のです。それは「同時に自分が過ごしやすい環境を作ることにもなる」のです。
しかし孔子は、「頭で考えたり、口でいうのは簡単だが、行動に起こすことの難しさを忘れるな」としっかり「釘を刺しています」。この教えは、孔子の根本思想です。実践が困難であることを覚悟の上で、「他人様に嫌な思いをさせないように心がけたいものです。」。そのためには「相変わらず」という気持ちを常に新たにしておくことです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌