和合

おはようございます。

立春の昨日の朝は冷たかったですね、お護摩で用います油が少し固まっていました。今朝は昨日の朝よりも少し冷たさは緩んでいます。自然の厳しさは好きです。自然の厳しさは黙々と乗り越えなければいけません、どこにも不満を言っていくところがない、それがいいのです。そこで日課を修せば自然に力が身についていきます。それが自然な対応力となるのです。無意識に心身がどのような状況の中でも適する対応力となる。
血気盛んであった若い時分寒中に毎朝水垢離(みずごり)(神仏に祈願する前に,水を浴び身を清め,穢(けが)れをとり除いて心身を清浄にすること。みそぎ。水行)をとっていました。先日書きました懺悔文を唱えることも、水垢離も、知らず知らずの中に罪を犯している、過ちを犯しているという、積極的自戒です。
自然を相手にして己を修養しますと西郷南州が言いました、「敬天愛人・天を相手にするような気持ちで人に接する」の心境に近づけるもしれません?。
日々の生活の中で何故問題が起きるかといいますと「人との不和」です。自然であれば素直に受け入れられることも、相手が人様となりますと、途端に人格が変わったようになる、これはいけません。人生でも仕事上でも怒り、慢心は身を滅ぼします。これも考え方、対応一つで変わることをしりましょう。
水の冷たさに歓び感謝を覚え、厳しさを覚えるときもあります。水はいつも冷たいのです。何の変わりもないのです、こちらの心模様、意識で変わるのです。人様と対するときも同じような思いになるときがあるのです?。いつも書きます、争い不和は「正しいと正しいの衝突」。言葉は正しいが「行動が誤っている」。行動を正すのが教えなのに、おかしなことです。
人間とは愚かなもので、人様に間違いを指摘されたり、質(ただ)されたりすると素直に聞けない、受け入れられない。なんと浅はかで、愚かで狭い心なのでしょう。学びは心身を修練することにあり、己を正す鏡、鑑であるのです。
聖徳太子の17条憲法を時折読みます。読む度に反省、このような精神を持ちたい、そして多くの人と和合できれば、自身の人生を豊に、社会はもっと明るく楽しくなるのにと考えます。10条を書きます。
「十に曰わく、忿(ふん)を絶ち、瞋(しん)を棄てて、人の違うを怒らざれ。人みな心あり、心おのおの執(と)ることあり。彼、是(ぜ)なれば、則(すなわ)ち我、非(ひ)なり。我、是なれば、則ち彼、非なり。我必ずしも聖にあらず、彼必ずしも愚にあらず。共にこれ凡夫のみ。是非の理、詎(たれ)か能(よ)く定むべけんや。相ともに賢愚なること、鐶(かん)の端(はし)なきが如し。是を以て、彼の人瞋(いか)るといえども、還(かえ)ってわが失を恐れよ。われ独り得たりといえども、衆に従って同じく挙(おこな)え。」
少し解してみます。「心中に怒りを含み、目に稜(かど)たてぬようにせよ。人が自分に違うからとて怒ってはならない。人皆心がある。それぞれ意見をもっている。彼が正しい場合は、こちらがまちがっているのである。彼がまちがっておれば、こちらが正しいのである。こちらも賢とはかぎらず、人も愚とはかぎらない。共に凡夫にすぎない。是非善悪は容易に定められるものではない。互いに賢愚といっても、円い鐶(わ)に両端のないのと同じで、要するにお互いさまである。こういう次第であるから、人が瞋(いか)った時もよく自分を反省し、また自分ひとりでこれでよいと思っても、異を立てずに、たいていのことは衆に従って同じようにやるがよい。」。
第1条には「和を以て貴しと為し」と、この10条と合わせ読むともっとしっくりと胸に収まります。
17条憲法は社会において人様に対する時の姿勢、心の在り方です。社会には様々な価値観を持った人が大勢です。人に怒りながら自分を見失いすべてを失うという愚を犯すときがあります。リーダーとしてぶれない精神の軸を確かにして人様と相対することだと聖徳太子はおっしゃっておられるのでしょう。
相手によってころころ変わるようではリーダーとは言えず、その前に国は滅びてしまいます。執政として長い間いろいろな人、問題と対した方だからこその言葉・憲法であります。
今の殺伐とした世を鑑み聖徳太子の17条憲法を皆さんと読み味わい、精神の基軸を同じようにしていただければ素晴らしい社会が現実となるのではないでしょうか。各地で行っています「にんげん学」講座も同じです。週が明けまして9日は大阪講座、12日が東京講座です。学んで是非、和を貴ぶ家庭、会社、地域、国を目指しましょう。
明日は「NPOこころのはな」主催「不登校・引きこもり支援フォーラム。あなたのための居場所づくり」と題しまして開催します。開場は心華寺・みのり幼稚園イベントホール「釈迦堂」。開場は午後1時半、フォーラムは午後2時〜4時までです。
是非皆様のご参加、ご参集をお願い致します。お一人でも多くの方にご参加いただく事で「不登校・引きこもり」の方が減少いたします。あなたの行動が社会への「暖かい風となります」。周りの皆さんにお声をおかけいただき是非お力添えを賜りますよう。
今日も和を大切に笑顔でお過ごし下さい。豊かな一日でありますことをお祈り致します。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
宇治市・宇治教育委員会京都新聞社の後援をいただきました。皆さんのご参加をお待ちしております。