やはり謙虚です

おはようございます。

「にんげん学」大阪講座ご出席の皆さんありがとうございます。ご出席もさることながら、懇親会で私の「快気祝い」をいただき感謝いたします。お礼申しあげます。またまた皆様の暖かい人情に触れました。お礼の申しようがありません。
昨日学びました「老子」第六十八章、善(よ)く士(し)たる者は(不争(ふそう)の兵法)。心学の教えを箴言(しんげん)とはよくいったものです。「チクチクと針の如く刺さります」だから心身に効くのでしょう。
「善(よ)く士たる者は武(ぶ)ならず。善く戦う者は怒(いか)らず。善く敵に勝つ者は与(とも)にせず。善く人を用うる者はこれが下(しも)と為(な)る。是(こ)れを不争の徳と謂(い)い、是れを人の力を用うと謂(い)い、是れを天に配(はい)すと謂う。古(いにし)えの極(きよく)なり。」
意は「りっぱな武士(エリートビジネスマン)というものはたけだけしくはない。すぐれた戦士(ビジネスマン・営業マン)は怒りをみせない。うまく敵に勝つものは敵と争わない。じょうずに人を使うものは人にへりくだっている。こういうのを「争わない徳」といい、こういうのを「人の力を利用する」といい、こういうのを「天とならぶ」ともいって、古くからの法則である。」
何度も何度も読み返し味わってください。読めば読むほどに体得します。それでこそ実践ができます。
「百戦百勝は、善の善なるものにあらず」と『孫子』は喝破(かつぱ)します。この有名な兵法者は「戦わずして敵兵を屈服させるのを、善の善なるもの」とするのです。それは『老子』のいう「不争の徳」と通ずるものがあるのでしょう。
先日のNHK大河ドラマ真田丸」で、幸村が「待ち伏せて敵を撃つ」という作戦を披露し、父に認められ一族から認められるシーンがありました。理由は「いくら勝てるという目算があったとしても、正面から戦えば、味方にも多大な死傷者がでる、そのような戦は避けるべきだ」というのです。正しく、老子の「不争の徳」。
老子は、武将たるものは武力に訴えず、怒りを抑えてほしいと考えていたようです。戦争が避けられないときでも、直接交戦しないように努めるべきという考え方です。本章では「争わない」ことについて「四点あげています」。このようなことはビジネスの世界でもよくあることではないでしょうか。
一、「強くて立派な武将ほど勇猛さを表に出さない」としています。そして有能な武将は「三つの宝」を大切にします。すなわち、「民に慈愛の心を持ち」、「質朴で飾らず」、「天下の先に立とうとしない」。したがって、武力を用いて隣国を征服しようと考えてはならないということです。
二、「優れた兵士ほど短気を起こさない」としています。これは感情の高ぶりで冷静な判断ができなくなることを言っているのです。人生を賭(と)した戦いに臨むとき、なかなか心を落ち着けることは難しいものです。しかし、そうした気持ちにならなければ、正しい判断ができません。そうしたまま目前のことに対処しても、うまくいくものではありません。
三、「戦上手な者ほど敵とはまともにぶつかり合わない」としています。敵と正対して戦えば、敵だけではなく自軍の兵士も損なうことになります。できれば戦いは避けたいですが、戦いが余儀なくされたときは、いかに被害を少なくする戦いができるかに注力すべきです。『孫子・謀攻篇(ぼうこうへん)』にも書かれているとおり、戦わずして敵に勝利する者こそ真の武将です。
四、「人使いが上手な者ほど謙虚だ」としています。謙虚な姿勢を示せず、提案や諫言(かんげん)に耳を傾けようとしない態度では、人が寄ってきません。心から謙虚な姿勢を示すことで相手も心を開きやすくなります。そして謙虚な人は、下位者と功名を争いません。部下の仕事に横から口を出し、好き勝手に指摘するような真似もしません。
いかがでしょう皆さん、心学は現実離れを教えているわけではありません。今日の社会でも大いに通用する、否今日だからこそ生かせるのです。来月の大阪講座は4月12日(火)です。来月もお会いしましょう。
明日は「にんげん学」一宮講座、明後日は東京講座です。各講座の会場でお会いできますことを楽しみにしております。今日は一歩引いて人様と接してはいかがでしょう?。素晴らしい一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
伊丹「寶樹庵」Yさん、毎月季節に相応しい生菓子ありがとうございます。銘菓の名前は「花時雨」だそうです。風情、情緒を感じる菓名ですね。
大阪のKさん皆さんにサンドイッチ感謝いたします。ごちそうさまでした。



「にんげん学」大阪講座修了後の懇親会で「快気祝い」をしていただきました。
美味しい「豚しゃぶ」でした。皆さん感謝いたします。ごちそうさまでした。










〆のお蕎麦が又おいしかったですね〜。