持戒と忍辱波羅蜜

おはようごいざいます。

昨日は下関・愛宕寺を朝7時前に出て北九州空港から東京へ。出るとき北九州は雨でしたが、羽田に降り立ったら快晴、暑い、空港で着ている物を一枚脱ぎ、コートもバッグの中へ、お勤めの皆さんはシャツ姿、日本が長い。
浜松町でN板ガラスグループ・NJC会様の社員さんの「ベーシック研究会の卒業公演」に招かれての東京入り。
NJC会の会社に新入社員さんとしてお入りになり、「幹部候補生ベーシック研究会」5年コースの最初の研修が心華寺でスタートします。そして卒業の時に私が出向きまして記念講演。もう30年来続いています。ありがたいとご縁に感謝しています。
来月は今年度の新人の皆様が先輩に続いて心華寺新入社員2泊3日の研修に入山します。新人の皆さん楽しみにお待ちしています。
「縁尋機妙(えんじんきみよう)」を感じています、「よい縁がさらによい縁を尋ねていく仕方が実に機妙であるという意味」。
これと対句であります、「多逢勝因(たほうしよういん)」という言葉もあります「よい人に交わっていると、気づかないうちに、よい結果に恵まれる」ということです。言葉を知ると行動を大切にしなければと強く思います。
このような素晴らしいご縁をいただくには、当然自身の修養が大事だということは論を待ちません。どなたでも良縁を望まない人はいないわけですから。修養も学びもせずに良い縁だけをとねがっても無理な話、一生学びです。学ぶことは楽しい、豊かな人に、新しい自分に出会える。
昨日はお彼岸の二日目「持戒波羅蜜」の行。私たちの世界で言いますと「戒」は僧の世界のルール。「律」は戒の持つ重要性を知り自覚し守ること。ルールは「自分を守り、人を大切にするもの」です。
本質はこのようなことですが、皆さんの世界で考えてみますと、「自分で決めたことは守る」と考えましょう。「まあ、いいかな!にはしない」ということ。何故ならば、自分の事で何か決めごとをして、破るようなことでは、必ず人様との約束も破るのです。最も大切な自分が決めたことを破るから、繁栄の道に到る彼岸へ渡ることができず、堂々巡りする迷いの世界でウロウロするのです。自分で決めたことを守ることが「持戒」です。
何で自分で決めたことを自分が破って悪いのだという屁理屈で言い訳したとしても、道理のどこを探したとしても、全うせずに物事が完成するハズもないのです。
又「人様から戒められるほど、しゃくに障り、腹立たしいこともない」のです。正しいことを言われれば言われるほど腹が立ちますから、人様から注意されますと「腹を立て反対のことをする、我を張って注意されたことをしないのが人間の持つ悲しさ」です。この事を知り、注意をされたことを糧としてしっかりと自分で決めたことを為さなければいけないのです。それが「持戒」。
人間形成で大切にしなければいけないことの一つ「反動形成」。反発して人格を作るのが私たち人間。このことを確かにしなければいけません。良いことにしろ、悪いことにしろ、気づきを得て知識や技術を高め豊かにしたいと思うのは、何かしらのきっかけがあればこそです。
また、反抗、反発するのも同様、縁、「人様の言動」に反抗、反発するのです。せっかく自分を高めようとして自分で決めながら、人の意見、アドバイスに腹を立て、途中で投げ出すようでは、一生涯何も得ることはできないのです。続ければこそ豊かになるのです。豊かになるというのは、修することにより、おもしろくなる、楽しくなるのです。
そこには、地位とか財を追うのではなく、究めていく楽しさ、喜びに目覚めるのです。それが「持戒波羅蜜」の力です。
持戒を確かにすることで「忍辱(にんにく)波羅蜜」も共に全うするのです。持戒を確かにすれば忍辱、辛抱しなければなどという気持ちは、もう湧いてこず、習練、修練、探究することが楽しくて楽しくて仕方が無くなり、自ずから輝き光を発するようになるのです。決めたことを守ることは、凄いことなのです。持戒を確かにする週末にしましょう。
明日午前10時からは心華寺「春季・彼岸会法要」です。お中日です、ご先祖様へ感謝の祈りを共に捧げ、豊かな道を歩みご先祖様にご安心いただきましょう。休日ですのでご家族皆さんでおまいりください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
九州は雨でしたが羽田に着いたら快晴でした。

浜松町駅を出ますと東京タワーが見えます。


講演後浜松町駅に行く途中、窓から「浜離宮」が見えました。