覚悟

おはようございます。

昨日は冷たい強い風の吹く一日でした、そんな日和に新人の皆様が約百名入山されました。研修日和といえます。自然の厳しさはどこにも文句を言ってくことができないからです。このように受け止めていただくのも「研修の目的の一つでもあります」。
何度も書いていますが、会社は選べても「その後の縁は選べない」のです。「どのような縁に出会うのかどうかは計り知れない」のです。この現実を「覚悟」しているか否かで自身の人生を大きく左右します。
※「覚悟とは=危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構えをすること。「苦労は覚悟のうえだ」「断られるのは覚悟している」。又は迷いを脱し、真理を悟ること。来るべきつらい事態を避けられないものとして、あきらめること。観念すること。「もうこれまでだ、と覚悟する」等々を言います。」
研修はこの「覚悟を身につけること」でもあります。この覚悟ができているか否かで「これまで培ってきた知識、技術を発揮できるチャンスを手にするか否かだから」です。いわゆる「対応力」です。
動物は毛皮や牙、羽、早さ等々を授かりました。人間は動物のような物を授かっていません。授かったのは「智慧(ちえ)」です。智慧とは「知識ではありません」、「順応力」です。知識は大切ですが、知識は二元的世界、できる、できない、知る知らない、早い遅いといった世界です。順応力とは、「目の前をどう生き抜くか、どう対応するかの力」です。この力は授かった力です。ですからどのような「環境、状況におかれても智慧によって対応できるのが人間」です。
動物は環境に支配されますが、人間は「環境を変えられる力を持っている」のです。それが「順応力・智慧の力」です。このことを知っただけで「覚悟はできます」。いわゆる知識が無ければという迷い、悩みは湧いては来ないのです。文化・文明はこのようにして発展進化してきたのです。
困難や試練に直面したからこそ、いろいろな気づきとなり先人は発見していったのです。人間個人は「一からやり直すことに気づかねばなりません」。なぜならば、今現在の文明機械を受け継ぐことはできたとしても、「自分の心のコントロールをする機械は売ってはいない」のです。自分の心は「自分で知り、自分で操縦、コントロールしなければいけない」のです。
目の前の、計りしれない、人や場に如何に対応できるかが、人間力を作り養うのです。二泊三日の短い時間で、「人間力」「対応力」「覚悟」を下山後に養う「動機付け」が研修でもあるのです。現実から学び、修正してこそ自分の能力に磨きをかけ、人格を高めることができるのです。
このことは先輩の立場にある者にも同じ事が言えます。上に立てば立つほど小さな権力者になり、自ら動くことを忘れるからです。固定観念が生じ、自らの工夫、智慧を出すことを忘れ、指示命令だけを出し、会社をチームを破滅に導くという愚挙になるのです。現実にそのような事例は枚挙の暇もないほど多くあります。
今日は対応力、順応力、智慧ということを考えてみる一日としてみましょう。今夜は「にんげん学」大阪講座「老子を読む」です。会場でお会いしましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
昨日の観音様の光背です。

全体が淡い赤できれいに感じます。

未だ咲いてますよと語りかけています。

寺のシンボル楠です。鳥居をくぐりますと目の前に聳えています。楠の落ち葉の季節です。