己に真っ直ぐ

おはようございます。

昨日の朝はこの秋一番の冷え込み、今朝は昨日よりも寒さがゆるんでいます。護摩の炎が美しくきれいでしょう。
副住職・誠澄は今朝も午前2時に懺悔練行(さんげれんぎょう)に出行。今日は「にんげん学」大阪講座へご出席のYさんが半分のコースの随喜行を修します。きっと新たな自分に目覚め出会うことでしょう。
懺悔練行は理屈ではありません。私たちの修行と名のつくものすべてに言えることですが、「ただただ自分を相手にする行。自分を知る行」。だからこそ行に対して「真っ直ぐに向かい合います」。「法に従って行ずる」。起床、就寝、洗面、用便、沐浴、生活すべて法に従います。それでこそ自分を徐々に知ることができる。
己に真っ直ぐに向かい合う修行をしますと、「何事に対しても真っ直ぐに向かい合うようになります」。要するに「気を反(そ)らさない」「一点に集中」。ポストにベスト。「自分の力量で応じる」、それ以上求めない。
真っ直ぐに向かい合いますと、今現在自身の能力、器、実力が見えます。いわゆる見栄や欲での行動をしなくなる。ですから「相手が見える」のです。欲や見栄で対しませんから、「相手に惑うことがない、こうであって欲しいと欲目で見なくなるのです」。
だから「現在の力量、能力が高め磨かれていくのです」。自分の「都合のよい展開が得られますようにとの思いではなく」、「無心で対します」。
気を反らさないということは「相手様が何を求めているのかを感じるようになる」のです。
私たちは自分を意外と知りません。知っていると錯覚しています。私たちが室内にいて目を開けば、まず、「部屋の中のものを見、やがて窓を通して、外の景色を見る。部屋の内のものを見ないで、外のものばかりを見る目はない」と経典にあります。
部屋の中のものとは自分の心、窓とは己の心の窓から外を見ること。
「ところが、もしこの身の内に心があるならば、何よりも先に、身の内のことを詳しく知らなければならないはずであるのに、人びとは、身の外だけをよく知っている」とも説く、この通りです。
「身の内のことについては、ほとんど何ごとも知ることができていない」とも。だから「欲に引かれ迷いを自ら引き起こす」とも。
私たちは「自分の心と眼で世間を見ます」。このことを確かに知ることが「自分を相手にする行」。
自分を知らず、我欲が本心と錯覚し、我欲で物事に向かいますと、「自分の心を外に奪われ、気を反らし苦を得るばかりとなります。」
自分を知るため心学の書に真摯に学び、己を正しく計る努力に努めることです。事に対して、心が揺らぎ不安定になった時、「心が元に戻ろう、返ろうとするのが私たち」です。物事に真摯に対し不安定になったときが「本当の自分を知ることの重要で大事なチャンスです」。その時の戻る心を確かにすることが行なのです。
不安定な心の現象は自分自身が成長、進化しようとしている兆しであり、産みの苦しみでもあります。
真摯に教えに沿い真っ直ぐに自分に向かい合わなければ、奪われた心は軌道を外れ宇宙を彷徨(さまよ)うような人生を送るです。そのような愚を犯しませんように。Yさんは、きっと自分自身に出会って寺に戻られることでしょう。今日も素晴らしい縁に出会い気づきの多い一日でありますよう。
明日9日(水)「NPOこころのはな・子ども食堂」開店日です。午後16時〜19時まで開店です。小学生は無料。中学生・保護者の方は300円ちょうだいします。
皆さんのお力で必要とされておられます皆様にお知らせ下さい。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
私たちは熊本・大分地震鳥取地震の復興の支援を応援します。ボランティアの皆さんご苦労様です。お気をつけてご支援ください。ありがとうございます。
☆一昨日の法要の後のコンサートの様子と皆さんとご一緒にお供養をいただきました。皆さんとご一緒に「いただきます、ごちそうさまでした」。