大きな道をゆったりと

おはようございます。

「にんげん学」小倉初講座ご出席の皆さんありがとうございます。何度もしつこいようですが、やはり最初に皆様にお目にかかれましたこと、とても嬉しく思います。心より感謝いたします。ありがとうございます。
昨日学びました老子第53章「我(わ)れをして介然(かいぜん)として(大きな道を歩け)」。毎回老子には驚かされます。というより、やはり目から鱗が落ちます。介然(かいぜん)とは「外の知識、価値観に振り回されず、自分の能力で生きる」という意味。
本当に賢い人は「自分を生きる」のだと教えています。立身出世とか名誉、地位云々ではない生き方、自分に素直に生きることです。一番難しいことかもしれませんが、楽しく暮らせます。
こんな風に老子は説いています。「正道をいく人」「イバラの道をいく人」として。
智慧ある人は、大きな道をまっすぐに歩いていきます。
大きな道は、なだらかで歩きやすく、とても安全なのに、
人びとは、近道をしたがって横道にそれていきます。
私は、それを強く畏(おそ)れます。」
老子の言葉には、「道」という言葉が頻繁に登場します。「道」とは、老子の教えのキーワードの一つ、「天地万物、あらゆるものを生みだす原理」という大きな意味のほか、「正しい生き方」「自然の理(ことわり)にそった生き方」を意味しています。
老子の説く「道」にしたがって「正しい生き方」をしていれば、本来、人生はとてもなだらかで安全で、苦労や苦しみなどないはずなのです。競争せずに自分に磨きをすれば自然己の花が開くと教えているのです。自然の花は競争せずとも咲いているが如くです。他の花を見て云々はしません。
「安全で平坦な道」を歩いていくのは、ある意味、退屈な面もあります。そこで多くの人は、「ほかの人より大きな成果を得たい」「もっと近道をしたい」「注目されたい」「褒められたい」「あのスターのように生きたい」と先を急いで、横道にそれてしまうというのです。
ここに、淡々と「道」を実践していくことの難しさがあります。相対的な生き方をしてはいけないと言っているのではなく、その道は「イバラの道だぞ」覚悟していますか?、と問うているのです。
老子は、「横道にそれることを強く畏れる」といいきっています。横道は、とんでもなく険しいイバラの道や、転げ落ちそうな崖っぷちの細道であることをわかっているからからかもしれません。私たちは何もできないにもかかわらず、「選ぶことだけは知っています」「上手下手もわかります」「旨いまずいもわかります」難儀です。
夢を持つなと言っているのではありません、分不相応な考えは捨てろと言っているのです。ほんの少しの欲心から、人生を大きく狂わせることを暗示しています。「正しい生き方(自分の天性の能力)」からそれないためには、相対的な世界、競争の世界で生きていかないことです。有名になりたい、人よりも評価されたいと無理をして、結果自分を追い詰めてしまい、人を怨むような悲しい人生としてはならないのです。
評価、上下、多少に心が向いていると、穏やかで楽しい道とはならず「地獄道を歩むことになる」のです。そんな覚悟ありますか?と問いかけています。
淡々と道に沿って己を高めて歩んでいけば、いろいろな人が花を添えてくださいます(仕事をくださる)。楽しいことも沢山現実となるのです(己を高め工夫する喜び)。
自分自身の能力に集中できる、夢中になれる、これほど生きがいのある生き様はないのです。正しい道を歩み自分にチャレンジする喜びです。
人よりも、という欲の価値観で生きていきますと、「成らなければ悶(もだ)え苦しむ」という愚かな道を選択してしまうのです。
ただただ自らを磨くことにのみ楽しみを知れば、梅の花は呼ばずとも人が近づいて見上げるように、あなたの側には多くの人が親しみ近づき見上げてくれるのです。
自分磨きをしていますと、「世間が必要としているものと、あなたの才能が交わる時が必ず来たるのです、それがあなたの天職」だと老子はいうのです。
自分が選んだ道を頑張る気持ちは十分に承知しています、しかし苦しみから抜け出せない時、イバラの道を選んだことを知ることも大事です。意地を張っても何一つ良いことはありません。
自分の才能の道を歩み意地を通すことを思いましょう。それには教えの正しい道を歩むことです。人間は失敗したなぁ〜、と思い、又チャレンジし再び歩み出してからその人の真実の輝きが出るのです。失敗は誰も責任を取ってはくれず、素直に自分の失敗を認め楽しく修正する道を歩むことです。
今日もしっかりと自分磨きをしましょう。心を外の世界に奪われ、いつ目標が達成されるのだろうと、恐怖におののく愚かな日々を送りませんように。今日一日幸せでありますように。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
☆皆さんありがとうございます。今年も学んでまいりましょう。


☆懇親会です。遅くまで感謝いたします。ごちそうさまでした。