天地は不仁

おはようございます。

「にんげん学」東京講座「老子を読む」ご出席の皆さんありがとうございます。老子にはいつもドキッとさせられます。昨日の老子第5章「天地は不仁」、うぅぅ〜んとうなってしまいます。天地は思いやりがあり、優しいと思っている人が多いのではないでしょうか?それが老子は天地は思いやりがないというのです。
だから「一切を成り行きに任せるしかない」ともいうのです(Taoに生きる)。天地宇宙の生命力には、いいとか悪いとかという倫理的(人の道)な考え方は、ひとかけらもないというのです。ここを受けて老子は「上に立つ者は虚心であれ(我で人を見るな)」と教えます。
「天地不仁、聖人不仁」は老子の中でも非常に有名な教えです。「天地には特別な愛情がない」。「聖人にも特別な愛情はない」と言うのです。これは逆に考えればすぐにわかることです。もし創造主である天地に特別な愛情があったら「こいつはかわいい」「あいつは憎い」となっては、秩序も何もあったものではないのです。万物に対する扱いが公平・公正ではなくなるのです。
そうなるくらいなら、天地に愛情なんてない方が良いのです。天地に愛情がないということは表現を変えれば「虚心、大きな愛がある、天の都合で見ない」ということです。
昨今、パワハラ、ハラスメントということが言われています。変に愛情を持っているようなリーダーは恐ろしくてしょうがないのです。上に立つ者の心得として、誰に対しても特別な愛情や個人的な感情を持たないことが重要だと教えているのです。
リーダーとして大人として人としてじっくりと考えましょう。部下の方や後輩の方をどのように見れば良いのかです。
部下の方であれ、後輩の方であれ、人は「自分と同様に自らの役割を果たすために存在している人たち」であると見ることです。だから虚心となって、腹に一物を持たず接すれば、「部下の方や後輩の方々はどんどん良い仕事をしてくれるのです」。
つまり、リーダーたる者は腹に一物あってはいけない。愛情や個人的感情を抜きにして接しなさいというのです。そのためにはTaoを歩みじっくりと己を養うことです。五月の青い空に泳いでいる鯉のぼりのように、腹に何もためないから悠々と大空を泳げるのです。人生も我欲で腹に一物を持っていれば悠々とは泳げないのです。
来月の東京講座は6月15日(木)です、来月は有名な「玄牝(げんぴん)」という話し、柔弱こそ最強という典型な話しです。
今日は虚心坦懐に周りの人のために接する一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。
☆「にんげん学」東京講座「老子を読む」前に講座へご出席のWさんの主宰で講演会を、若い沢山のリーダーの皆さんへ「論語から学ぶリーダーに必要なマネジメント(リーダー像を描く)」と題してお話をさせていただきました。

☆「にんげん学」東京講座ご出席の皆さんありがとうございます。Mさん、いつもお花ありがとうございます。


懇親会です。お疲れ様でした。