苦境が人を鍛える

おはようございます。

「にんげん学」神戸講座・対人関係の指南書・人心掌握法「論語を読む」、「居酒屋講座」ご出席の皆さんありがとうございます。
昨日学びました論語、雍也(ようや)第6、9条「子曰く、賢なるかな回や。一箪(いったん)の食、一瓢(いっぴよう)の飲、陋巷(ろうこう)に在り。人は其の憂いに堪(た)えず、回や其の楽しみを改めず。賢なるかな回や。」
意は「孔子言う、まことに賢者(けんじゃ)である、顔回(がんかい)は。一椀(いちわん)の飯に一椀の汁で、裏長屋に住まっている。普通の人ならば、かくの如(ごと)き貧乏生活の苦労に堪(た)え切れないのに、回(かい)は相も変わらず楽しむべき道を楽しんでいる。まことに顔回は賢者である。」
其の楽(らく)とは、もちろん道を求める楽しみであります。この楽しみを真に理解することが、学者の要道(ようどう)であり、私たちもこのようでなければなりません道を歩むことです。宋(そう)の程子(ていし。北宋時代の儒学者。書斎の窓にかかる雑草を切り払わず、常に天地の「生息」に心を配っていたという。)は、かつて自分は周茂叔(しゅうもしゅく)に従学したが、周子(しゅうし)は常に弟子達をして、顔子(がんし)のこの楽しみと、孔子が疏食(そし)を飯(くら)い、水を飲み、肱(ひじ)を曲げて之(これ)を枕(まくら)とした楽しみが(述而篇(じゅつじへん))何事であるかを尋究(じんきゅう)せしめたと述べています。
箪(たん)は、竹で編(あ)んだ飯を盛(も)る器。食(し)は、米の飯をいう。瓢(ぴよう)は、ひさごを半分に割った汁入(しるい)れをいいます。
これは苦境が人を鍛えることを教えています。人生本来意に染まないことが多いものです。そういうときでも正面から向き合わなければなりません。そうすることで決して苦難の道しか遺されていないなどと短絡的に諦めない自分と出会えるのです。
世の中は陰陽、正と負が表裏一体となっているのです。悲しみや苦しみからは喜びや楽しみが常に生まれ、衰退や敗北からも繁栄や栄光が立ち上がってくるのです。
昔から「楽は苦の種、苦は楽の種」といっているが如くです。嬉しいことに、生活が苦しくても、笑いが絶えず、あたかも苦しいことがないかのように振る舞う人がいます。そういう人は「楽しいのは心の働きであり、外界によって左右されるものではない」ということを体得している方です。
だからこそ、孔子顔回のことを称賛したのです。道理を知り、逞しく生きている人はメンターを持っていますので、困難な生活でも不安におののくことは無く、苦しいと思うかどうかは、気持ち次第でどうにでもなることを知っているのです。学びを信じ歩むことは、かほどに凄いのです。
不遇な日々でも落ち込こんではいけません、なぜならば、耐え忍んでいれば、苦しいときほど、「そこから得られる果実がますます美味である」からです。
だからこそ、苦境は必ずしも悪いことばかりではなく、素晴らしい恩恵も与えてくれるのです。「苦境は人の頭を働かせ、精神力を鍛え上げ、後の人格を育むのです」。心学の凄さはここにもあるのです。来月の神戸居酒屋講座は11月28日(火)です。来月も心に感動と般若湯でさらなる智慧を磨きましょう。お大事にお過ごしください。
今日も皆様の一日が輝ける一日でありますようお祈りいたします。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。
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☆「にんげん学」神戸講座・対人関係の指南書・人心掌握法「論語を読む」、「居酒屋講座」ご出席の皆さんありがとうございます。マスターごちそうさまでした。