自彊

おはようございます。

今朝の宇治は小雨がぱらついています。台風の影響でしょうか、何事も無いことを祈ります。下関・愛宕寺の皆様ありがとうございます。来月帰りますまで留守をよろしくお願いいたします。
小さな種を撒きそれを育てますと無限の種が獲れるようになります、愛宕寺は小さな寺ですが、多くの信者の方々に守られ育てられています。心華寺とは又違った安心感があります。小が大となるというイメージを持ちやすいからかもしれません。
大と小と見ますと、誰でも大が目につきます。しかし、大も元は小さかったのです。ですから小さな一人である、自分自身を他と比べて見てはいけません、卑下してはなりません。立派な人を褒め称えるのはとても素晴らしいことです。しかし、そのような人がよく平気で、あの人に比べるとな〜などと表現して、同業者の方や、同僚の方を批判批評する方がおられます。
このような人は人間的に大いに?です。自分を棚に上げて人を比較して、偉ぶっている。よく新聞やマスコミの報道で知った情報を、あたかも自分の手柄のように話す人がいます。このような方もいただけません。
人生生涯、自彊(じきょう)(みずから努め励むこと。「ひたすら自彊して倦 (う) むことを知らず」自彊息(や)まず(「易経」乾卦(けんけ))。自分からすすんでつとめ励んで怠らない。自彊不息(じきょうふそく))。天地自然は昼夜兼行しているのが天道です。だからこそ万物を生み、育むのです。
先人はこの天道を見て、人間も自彊しなけれいけないと戒めたのです。愛宕寺に帰りますと、この自彊不息の精神が蘇ってくるのです。
名をなした科学者やリーダーは夜中でも何かヒラメクことがあったなら、起きだしメモに書き留める、出たアイデアを忘れないようにやってみるという方が多いことでも自彊不息がいかに大事かが知れます。
周の周公(しゅうこう)(中国周王朝の政治家。姓は姫、諱は旦。魯の初代の公である伯禽(はっきん)の父。呂尚太公望)や召公奭と並ぶ、周建国の功臣の一人。孔子が最も尊敬した。)は善政を行うため、夜中でもよい考えが浮かぶと、明けるのを待って実行に移したと言われています。また孔子は「道を知るため食事を忘れた」、これらは皆、天道にそった生き方をしたのです。
佐藤一齋の言志後録(げんしこうろく)に私の好き教えの一つ「自彊不息の時候、心地光光明明(しんちこうこうめいめい)なり。何の妄念遊思(もうねんゆうし)あらん。何の嬰累罣想(えいるいかいそう)あらむ。」があります。
意は「自ら進んで励み、つとめているときは、その心は煌煌(こうこう)として明るく、つまらない考えをおこすとか、遊び心を起こすこともなく、気にかかることなどはないものである」。いかがですか、「人の最も美しい姿といえます。自分の最も幸せなときでもあるのです」。無我無心の喜びです。
同じ後録の好きな教え「凡そ教えは外よりして入り、工夫は内よりして出づ。内よりして出づるは、必ず諸(こ)れを外に験(ため)し、外よりして入るは、当に諸(こ)れを内に原(たず)ぬべし。」。
意は「すべて知識は外から入ってくるもので、人から教えられたり、書物から学んで身につくものである。工夫は、自分の内から出るものである。必ずこれを外で試して、正しいかどうかを実証すべきだ。外から得た知識は自分で正否を確かめてみるべきだ。」。
論語にこれに通じる言葉があります。「子曰く、学びて思わざれば罔(くら)し。思いて学ばざれば殆(あや)うし。」。
意は「書物を読んで考えることを怠ると、知識が身につかない。考えるだけで本を読まないと、独善的になってしまう。」。
一人、宇治、下関の往復の道中をいつもこのような思いで行き来しております。精進しなければと教えに天に同信の皆様に、師友に感謝しております。土曜日じっくりと一週間、一ヶ月を反省しましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
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※心華寺で一泊、プチ修行をして心身のリフレッシュをしませんか?いつでもお待ちしております。
☆昨日心華寺は「仏器お磨きの日」でした。ご奉仕の皆さんありがとうございます。感謝いたします。