無為無心が天下を取る

おはようございます。

「にんげん学」小倉講座、人生充実の必勝法・克己の学「老子を読む」ご出席の皆さんありがとうございます。
心学は技術を習得したり、いわゆる職業的な知識を得るためではありません。一言で言いますと、抽象的で曖昧な表現ですが、いわゆる「心を豊かになる」ことです。心を豊かにすることを老子は「無為(むい)」と表現しました。
現実の仕事人生に作為的に対するなということです。私たちは少しの知識に頼ったり、技術に頼ったりしますと、人を差別視したり、作為的に生きようとしてしまい、何も得ないうちから敵を作り、ライバル心を持ち、何もできないうちに疲れはてるという人をよく見かけます。このような愚かな一人で馬鹿踊りするような人生はダメですよと教えています。
昨日の老子63章「無為を為し」(無為の実践)、という教え。「無為に徹する人は結果的に、難なく大きなことをやってのける」という話しでした。
皆さん、若い頃、何も結果を出していない頃の時代を思い出してください、目の前の仕事を選びましたか、決して選ぶなどということをしなかったはずです。無為、無心、ポストにベストを尽くしたから、今の地位、名誉を手にしたのです。
老子は、少しの手柄や、地位を得たからと、作為的になるなと警告しているのです。私が好きな戦国大名豊臣秀吉」は「無から有を、小から大を為した男」です。志を持ち、織田信長の下足番となり、天下を掌握したのです。
その上、天下も驚く竹中半兵衛黒田官兵衛という希代の軍師まで得たのです。それは考えが老子的だったのです。強い者は強い、賢い者は賢いとしたのです。彼らの前では無為無策で対したのです。「人は人を識る者のために死す」という言葉さえあります。己を生かしてくれる人に無心になり働くのです。
第63章「無為を為(な)し(無為の実践)
無為を為し、無事(むじ)を事とし、無味(むみ)を味わう。
小を大とし少(しよう)を多(た)とし、怨(うら)みに報(むく)ゆるに徳を以てす。
難(かた)きを其の易(やす)きに図(はか)り、大を其の細(さい・小)に為す。天下の難事(なんじ)は必ず易きより作(お)こり、天下の大事は必ず細より作(お)こる。是(ここ)を以て聖人は、終(つい)に大を為さず、故に能(よ)く其の大を成す。
夫(そ)れ軽諾(けいだく)は必ず信寡(しんすく)なく、多易(たい)は必ず難(なん)多し。是を以て聖人すら猶(な)おこれを難(かた)しとす、故に終(つい)に難きこと無し。」
じっくり読み味わいください。天下を取ろう、夢を叶えようと心底願う者は目の前の小さいことを疎かにせず、嫌なことを経験したら、それを乗り越えるように自分を鍛え、徳を以て報いていくことだと教えているのです。
人生嫌なことは何度となくやってくるのです。そのようなことをいちいち仕返ししようなどと考えている時間は無く、腕を磨き徳を磨くことに無心になることでさらに信用というものが着いてくるのです。それ以上に徳を磨けるのです。苦労は買ってでもせよ、と言われますが、買ってするような人は多くありません、嫌なことはチャンス、嫌なことは徳を高めるチャンスなのです。
又、日頃から偉そうにべらべらしゃべるなとも言っています。そんな奴は失敗ばかり多くすると。そのような人間は簡単な事に手を抜く、すぐ出来ることを後回しにする、結果何も出来ない人間となると教えています。私たちの世界は作務(掃除)が一番の大事と教えます。しかしこの作務を多くの修行僧は疎かにする、だから生涯うだつが上がらない人生を送る。作務は簡単で誰にでも出来ると錯覚、考え違いを起こすのです。
作務は生涯無くなることのない日常、悠久の仕事、小さなことを大事にしない人の考える仕事は、人の求める時期的な物、諸行無常の世界、小さいことを疎かにする者が人の求める物など考えることなど出来ないのです。悠久な仕事に嬉々として取り組む人を世間は放っては置かないのです。
何ごとも小が大と為し、細が太くなることを肝に銘じ、大小、細大で目をくらまされないように今日もお過ごしください。
今夜は「にんげん学」神戸、居酒屋講座。対人関係の指南書「論語を読む」です。神戸地区の皆さん会場でお会いしましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。
※どのようなご相談でもどうぞ。0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp
☆心華寺で参籠修行をしてみませんか、非日常の空間に身を置き、作務(掃除)、読経、坐禅、写経、五官の対象をすべて聖典に置き、自身と対峙する。新たなあなたが見えてきます。
☆小倉講座前Aさんが赤ちゃんと一緒に挨拶に来て下さいました。Aさん、可愛いお子様をおつれいただきありがとうございます。お大事にお育て下さい。


ご参加の皆さんありがとうございます。



懇親会です。







いつもお世話下さいますMさんのお誕生日でした。おめでとうございます。





Nさん素敵なプレゼントをご用意くださり感謝いたします。
来月は今年最後の講座です、来月も元気にお会いしましょう。