順境・逆境

おはようございます。

 昨日は余震も少なくゆったりとできました。今朝は先ほど震度1の余震がありました、収まって下さいと祈るばかりです。避難所生活を余儀なくされている皆様には心よりお見舞い申し上げます。
 地震、大地が動くことは本当に恐ろしいものです。このような思いをしますと、やはり心も不動心を保ちたい。心が不安定であれば何一つ物事を静かに考えることもできず、行動にもなりません、積み上げていくこともできません。
 そうなんだよな〜と考えていたら、ふと洪自誠(こうじせい)の菜根譚(さいこんたん)前集100を思い出しました。「逆境の中(うち)に居(お)らば、周身皆鍼砭薬石(しゅうしんみなしんべんやくせき)にして、節(せつ)を砥(と)ぎ行いを礪(みが)くも、而(しか)も覚らず。順境の内に処(お)らば、満前尽(まんぜんことごと)く兵刃戈矛(へいじんかぼう)にして、膏(こう)を鎖(と)かし骨を靡(へ)らすも、而も知らず。」。
 意は「人間は逆境にいるときは、身のまわりがすべて鍼や薬のようなものであり、その逆境によってけじめを磨き、行為が研ぎすまされているのに、しかも自分ではそのことがわからない。これに対し、人間は順境にいるときは、目の前がすべて刀や鉾のようなものであり、一見順境に見えるようなことによって身体は解かされ、骨身も削られているのに自分ではそのことに気づかない。」。
 このようなときにとお叱りを受けるかも知れませんが、前向きに歩んでいくためにも、どのような状況の中に於いても自分を見失うことのないようにありたいと思います。
 この大きな犠牲をバネにしていかなければいけません。そんな思いがして菜根譚のこの章を思い出しました。
 人生、逆境が自分を磨くことは間違いがありません。「逆境の中に順境があり、順境の中に逆境があります」。
 逆境は辛いもの、ですから悪いことのように思えますが、「実際は周囲のものすべてが鍼や薬になると」洪自誠はいいます。鍼も薬も身体を治すもの、「その人の欠点や短所に素晴らしい効果を発揮し、ピンポイントでツボをおさえます」。 
 逆境の時は、自分の弱点が明らかになります。精神力が弱い、アイデアがわかない、人間関係が手薄だ、これらの弱点を突きつけられるのは辛いものですが、知ることが、鍼や薬になるのです。そして自分を磨くことができる。多くの人はそれに気づきませんが、ただ打ちひしがれているだけでは人生もったいないのです。逆境こそが、自分を磨いてくれると考え、前向きに歩みましょう。
 「順境のときこそ弱点を直すチャンス」。順境でうまくいっているときは、自分の周囲がすべて刀や鉾のようなものだと書かれています。そして、鋭い刃物で骨身が削られていることに気づきません。
 人様の前で自慢話をしたり、調子に乗って話をして人間関係にひびが入る、仕事を疎かにして、商品開発や、改善工夫をすることを忘れ売り上げだけを気にして破滅に陥る等々は一流という企業人にでさえあるのです。人間性は高学歴とは何ら関係は無いのです。それは多くの報道を見れば分かる話です。調子に乗ったときほど、何かしらの危機が迫っている、落とし穴にはまるのです。
 人間、自分の弱点、欠点は誰しも知っています。だからこそ、調子の良いときにこそ、自分の弱点を直すべきです。物心両面が豊かなときにこそ短所を確かにして直す、欠点を直すとき物心両面に余裕が無ければ修正できないからです。慢心は百害あって一利無しです。
 欠点を直す、このように在りますと、逆境に立たされたときには、周囲の人間関係、人間模様が自然に見えてきます。
 良いときは近づいてくるが、悪くなったらさーっといなくなる人がいます。その時に残ってくれた人は貴重な人であり、もっとも信頼の置ける人、親友でもあるのです。
 順境逆境にかかわらず、人様とのおつきあいをしっかりできる人間性を養わなければと、改めて思っています。今日も楽しくポストにベストを。
  
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
※どのようなことでもご相談下さい。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp
※心華寺で一泊、プチ修行をして心身のリフレッシュをしませんか?いつでもお待ちしております。坐禅、読経、水行、写経、作務、食事作法、非日常体験で、新しい自分発見を。
〇ご近所さんのお花です。