忠言は耳に逆らう

おはようございます。

 昨日も経典や心学の書を読み修養する、心を練り上げる大事を書きました。「忠言は耳に逆らう」という古諺(こげん)があります。
 秦の始皇帝の死後、まっ先に秦の都、咸陽(かんよう)に入ったのは後に漢を建国する劉邦(りゅうほう)でした。競争相手である楚(そ)の項羽(こうう)に先んじたことの歓喜と、美女と財宝にかこまれてすっかり気がゆるみ有頂天であるのを勇将が誡(いまし)めるのですが、劉邦は勇将の言葉など聞き入れようともしません。
 そのとき、軍師の張良(ちょうりょう)は「忠言は耳に逆らい、良薬は口に苦し」と、眼前に広がる贅(ぜい)にわれを失(な)くしている劉邦を諭(さと)すのです。
 「もっともな忠言は、さぞ耳障りなことでしょうが、良薬は口に苦いけれど、病気に効くのと同様です。どうぞ勇将の忠告をお聞き入れください」と。
 この一言で、莫大な財宝と美女の群れに眼がくらみ溺れかけていた劉邦の眼をさまさせたのでした。その時は不愉快だったり、辛かったり、自尊心を傷つけられたりするけれど、あとになって功を奏するのが忠言と叱責(しっせき)というものです。劉邦でなくても、人の忠告というものは、なかなか素直には受け入れにくいものです。しかも、それが当を得た言葉であればあるほど、人は素直になれないものです。
 それに比べて、褒(ほ)め言葉はいつも耳に心地よく、それがお世辞とわかっていてもついまんざらでもない気分にさせられてしまうのですから、人間の心とは面倒で厄介(やっかい)なものです。
 そこで、私たちはどうしても甘言にくすぐられてしまいがちですが、それこそ、「巧言令色、鮮矣仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」というもので、後になって心にもない甘い言葉に乗せられていたことに気づいても後の祭りというより他ないのです。
 よく、上に立つ人間は、常に自分とそりの合わない意見の者を傍に置けなどといいますが、このこともこれに由来してのことかもしれません。
 劉邦が漢を建国できた由縁が人の意見を聞き入れたことにもあったのでしょう。忠言が耳に逆らうのは、それが弱点や欠点を的確についているからであり、時としてそれまでの自分を全否定するようなことがないとも言えないからなのです。だからこそ、そうした忠言は本当の自分を取り戻すことに絶好の機会を与えてくれているのだと言えるのではないでしょうか。
 甘言に惑わされず、慢心を起こさず、耳に逆らう忠言を聞くことが少なくなるよう、日々修養を怠らぬようにしたいものです。そして忠言を聞いたときには素直に聞き容れる志を持ちたいものです。賢者は歴史から学ぶ、温故知新の学を怠らないようにしたいですね。
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 今日は日々の暮らしや仕事に慢心が起きていないかをチェックして見てはいかがでしょうか。充実の一日をおすごし下さい。

 

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