衣更着

おはようございます。

 如月2月、今月もよろしくお訪ね下さい。1月の締めくくりといいますか、昨日比叡山の麓、坂本のお師匠様の自坊をお訪ねし、ご挨拶にお伺いしました。ようやく新年を迎えたようです。
 やはり、お師匠様の前に出るのは怖いものです。何も悪いことをしているわけではないのですが、緊張します。それがいいのかもしれません。自分で言うのも何ですが、自省し意識しなくなるようではいけません、緊張感は大切ではないでしょうか。

 帰りに、私への特別なお守りをくださいました、ありがたくいただいて帰りました。体大事にしいや、と。
 論語、雍也(ようや)第6-18に「子曰く、質、文に勝てば則ち野(や)。文、質に勝てば則ち史(し)。文質彬彬(ぶんしつひんぴん)として、然(しか)る後に君子なり」。
 訳「元来備わっている質が素晴らしい人でも、教育が施されなければ、粗暴な人物になってしまう。逆に行き過ぎた教育では、ただ勉強ができるだけで心が空っぽな人物になってしまう。どちらかに偏(かたよ)るのではなく、均等にバランスの取れた者こそが人間と呼ぶにふさわしい」。
 外面と内面の美しさをバランスよく育てることの大事を孔子は教えています。とても大切なことですが、難しいことです。しかし、このようにありたいと願わずにはおられません。
 文質彬彬とは、外面の美しさと心の内面の美しさが調和している様子のことをいっています。文とは「装飾」の意味で、容貌や見た目などの外見の美しさのことです。私たちは愚かにも自分の美的感覚に惑わされるという愚を時折犯しがちとなります。ブランド品を持ったり、美しい洋服を着た人に目や心を奪われたり等々です。

 人は見た目で、自分が感じ取ったことで、差別をしてはいけないということです。
 質とは「実質のこと」で「教養や態度といった心の内面の美しさのことをいっています」。これらがバランスよく調和されている人が理想だと孔子はいっているのです。
 外見がよければそれでいい、という人も、中身がよければ外見は気にしない、という人も「どちらもバランスが悪いという意味です」。
 孔子が目指した教育とは、単に「知識を詰め込むだけの教育ではない」、仁や徳が備わっていないまま知識を詰め込んでも、詰め込んだ知識を「社会のため、世の中のために、上手に活かせなければ意味の無いものになってしまうというのです」。我利ではよろしくないといっているのです。世間を見ていますと、高学歴の人が愚かな争いをしていたり、どうみても自分の利だけしか考えていないことを感じさせるのが、仁徳のなさを証明しているようにも感じてなりません。
 一方で、いくら素直で飾り気のない、素朴さを持った人物だとしても、それが「人への礼を欠いたり、わがままで勝手な振る舞いをするのでは、人として褒められたことではありません」。独善的になったり、力で圧倒すればよいのだとばかりパワハラ問題が多く生じるのは悲しいことです。
 今日、いろいろ悲惨な事件が起きる要因が「勉強のバランスの悪さから生じたもの」ではないでしょうか。「知識だけではなく心も育てるのが教育」です。お師匠様にお目にかかり、比叡山伝教大師様の「忘己利他(己を忘れて他を利する)」の精神の重要性、教えに誠を尽くす大事を心新たにした一日でもありました。
 寒さのため、衣を重ねるところから、如月、衣更着(きさらぎ)とも言われます。心が震撼、寒からしむる事件が少なくなりますことを祈り、改めて教えの衣を着なければと強く思うところです。
 御仏の教えに、このようにあります。「教えを説くことを志す者は、みな仏の衣を着、仏の座に坐り、仏の室に入って説かなければならない。
 仏の衣を着るとは、柔和であって忍ぶ心を持つことである。仏の座に坐るとは、すべてのものを空と見て、執着を持たないことである。仏の室には入るとは、すべての人に対して大慈悲の心を抱くことである」。
 肝に銘じて、72才のスタートを切りたいと思います。皆様も今日は「学びのバランスを思い」お過ごし下さい。何か心に触ることがあるようならば、文、質のどちらかに偏っていることを思いましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
☆「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
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☆お花ありがとうございます。感謝いたします。

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