心は萬境に随って転ず

おはようございます。

昨日お昼前に心華寺にもどりました。早速M&Uスクールの受講生の皆さんにお話、ありがたいですね、どこに行っても天地が有り、待っていて下さる方がある。
「心随萬境轉(しんはばんきょうにしたがっててんず)」の句を思い出しました。これは禅家、摩拏羅尊者(まどらそんじゃ)の伝法の偈です。紹介しましょう。
心随萬境轉 心は万境に随って転ず
轉處実能幽 転処実に能(よ)く幽なり
随流認得性 流れに随って性(しよう)を認得せば
無喜亦無憂 喜も無く亦(また)憂も無し
四句の第一句をJRの電車に乗り、写真を撮りながら上の句を思い起こしたのです。私たちの心、精神は平常無事な時には、外界の変化や諸条件に即応して、やっとこさ、どうやらさほど停滞せずにはたらいて、転じています。
しかし異常事態が突発したり、心配な事や不安、不愉快な事などが起きますと、すぐにそのはたらきが鈍り心輪(しんりん)の回転が渋りがちとなります。「心は萬境に随って円滑に轉ず」とはいかなくなるのです。
また少し反省してみればわかりますように、自分の心ながら、この心、なかなか自分の思うようにならないものです。
修行というものは、この反省の上に立って、自分の心を自分の思うように使いこなせる境涯、心輪の回転を渋滞させる原因である心の錆(さび)を取り去って、万縁万境に即応して心が自由円滑に回転する境涯に到達することを目標とするものです。
修行を熱心に継続しさえすれば、誰でもがそこまで到れるものであると、この句は詠んでいるのですが、私の修行はまだまだ続きそうです。
摩拏羅尊者(まどらそんじゃ)は永年の修行によて到りえた自らの心境を正直に表現したものでしょう。日々精進しなければとお話をさせていただいて強く思ったことです。
「心は万境に随って転ず」とは、心が萬境に引きずられてはたらくということではありません、心が外境の変化に主体的に即応し、巧みにはたらかすということです。とにかく千鍛百練の修行を継続、生涯継続することが肝要ということを再び確認させてもらいました。
清浄な境涯に到り、どこにも「住する所無く(執着せず)」、外境の変化に主体的に即応して心が円滑にはたらき、その時、その場に即応して適切に「其の心を転じ」えたら、人生何と楽しく愉快なことでしょう。
来週の土曜日のイベントで炭谷先生と、茂木先生との対話で心輪を自在に回転させたいと修行し直す楽しみができました。皆さんも今日の休日は静かに瞑想でもいかがでしょう。主体的に即応できる今日となるには禅、祈りが一番です。
M&Uスクールの皆さん、夕方まで無心に主体的に即応し勉強に対して下さい。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
☆昨日帰りのJR奈良線の車中から

☆心華寺の境内から



ザクロの花が咲いていました。


☆今朝の風景