敬の一字

おはようございます。

 今夜は「にんげん学」東京初講座「老子を読む」です。師友のみなさん今年も「己を学びましょう」。
 何の教えでも教えは分かりますが、諸行無常、この世は創造変化の連続、昨日と同じ人はおらず、自分自身も変わります。ですから何が大切かといえば「事上磨錬(実際に行動や実践を通して、知識・技術・精神を磨く)」であり「学ぶ覚悟」です。
 自然に四季があるように、人生にも四季がある。順境もあれば逆境もあるのが人生。佐藤一齋先生の言志晩録に「人に順逆あり」として、
 「人の一生には順境あり逆境あるは消長(しょうちょう)の数なり。怪しむべきものなし。余また自ら倹するに、順中(じゅんちゅう)の逆あり、逆中(ぎゃくちゅう)の順あり、宜しくその逆に処し敢(あ)えて易心(えきしん)を生ぜざるべし。その順に居りて敢えて惰心(だしん)を作(おこ)さざるべし。惟(ただ)、一の敬字(けいじ)、以て逆順を貫く可(べき)なり」。 
 訳「人生長い間には、順境もあれば、逆境もある。これは、栄枯盛衰世のならいで少しも怪しむことはない。
 自分自身で調べてみるに、順境の中にも逆境があるし、また、逆境の中にも順境がある。それ故、逆境に出会っても、ゆるがせにするなどの心を起こさず、順境になっても、怠け心を起こしてはならない。
 いずれの場合であっても敬の一字を守りつづければよい」。
 佐藤一齋先生は何ごとがあっても「敬の一字を大切に」と教えるのです。逆境と感じればこそ力を尽くせる、学ぶ発心もできるのです、これすべからく「敬の一字を持っているか否か」であるのです。尊敬心とは何と大事なことでありましょう。敬する心がないために、素晴らしい物事が目の前に在ったとしても感動できない、習おうとも出来ない、これは人間として悲しむべきことです。
 仏の教えに「差別即平等・平等即差別」があります。自他に違いがあればこそ「励む動機と出来る」ということです。私は懐古主義者ではありませんが、幼少時代は大変貧しい時代でもありました。しかし、分かち合い、思いやり、平等観があり、がんばってあの人のようになろう!等々。だからこそ、貧乏であっても、勉強が出来なくとも、よし、精進して、がんばって歩もうと、差別即平等を思ったものです。 今、物質的に豊かな時代、どうでしょう、差別感ばかりが強く、差別即平等とはならず、分かち合えず、逆境に遭えば、直ぐへたる、愚痴る、不平不満を言う。
 花が咲けば散る、散るから又咲くという循環を観てはいるのだが、観じられない。
 一重に「敬の一字」を失っている、尊敬心を失っている。順逆共の境遇を生かし、その中で自分を高めていくことでなければいけません。逆境を嘆きの種にしか出来ないようではよろしくありません。
 ジャンプするには屈む、ボールを遠くに投げるには腕をいっぱい後ろに引いて投げるといった具合に、逆境こそ、大きなステップアップとなるのです。逆境と思われるとき精進しなければ自業自得のそしりは免れないのです。逆境から脱することができないのは、「自分自身の責任に帰する」のです。
 今夜は「にんげん学」東京初講座「老子を読む」、「己を学びましょう」そして「覚悟を新たにしましょう」。会場でお待ちしております。
 今日は敬の一字を大切にお過ごし下さい。 
   
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
☆「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
※どのようなことでもご相談下さい。人生開運相談。辯財天秘法・開運姓名判断等々。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp 相談する勇気が幸運の扉をノックします。
※心華寺で一泊、プチ修行をし心身のリフレッシュをしませんか?いつでもお待ちしております。坐禅、読経、水行、写経、作務、食事作法、非日常体験で、新しい自分発見を。