一直線に突っ走る人は失敗する

おはようございます。

 阪神淡路大震災から24年、お亡くなりになられました皆様にあらためまして心よりお悔やみ申し上げます。又被災されました皆様にお見舞い申し上げます。自然災害の多い昨今ただただお祈りするだけです。そして人として謙虚に暮らさなければと反省しております。
 昨日、荘子を引用して書きましたので今日も目にした荘子・人間世篇にある話。
 先日、霊長類最強の女性と言われました、吉田沙保里選手が引退したときのインタビューで、リオのオリンピックで負けて号泣した姿が映し出されました。そして、何ヶ月か経ち、「初めて負けた人の気持ちがわかった」との話がとても印象的でした。それは「初めて2番目の表彰台に上った時に『あっ、負けた人ってこんな感じなんだな』ということを私は感じました。こうやって戦う仲間がいたから、いままで頑張ってこれたんだなというふうに、競い合う仲間がいたから、こうやってがんばってこられたんだなということも、負けて知ることができた。本当に負けて得るもの、負けて知るものということを思えば、すごく大きかった。私自身にも成長させてくれたなと思いますと語った」のです、やはり一流の選手は素晴らしいですね。
 勝つことの中にも喜びがあり、負けることの中にも喜びがあるのが人間の心の不思議です。気づき、目覚めの悦びなのでしょう。
 「美の成るは、久しきに在り」と荘子・人間世篇にあります。これは「成功するには長い時間がかかる(人生の成功のこと)」ということです。また「一直線に突っ走る人は失敗する」という話でもあります。
 まさしく金メダルを取り続けた当時の吉田沙保里選手の頭の中にはどこを探しても「負ける」などという言葉はなかったでしょう。選手生活の時ばかりが人生ではありません、人生は一生が人生です。荘子は「よいことが、うまくできあがるには、長い長い時間がかかる」というのです。「悪いことの結果は、すぐ出る」とも。が、しかし「よい結果というものは、なかなか出ない」と教えるのです。
 負ければ悲しく、失敗すれば悔しいことは事実。しかしそこですべてを投げ出すようでは人生何もできません。
 人を好きになり、深く愛するには、一生という時間がかかるものです。が、しかし「ケンカして不仲になるのは一瞬です」。このことは、人を好きになることばかりではなく、仕事でも、何でもおなじ事です。投げ出すのは一瞬です。長い間の中にはケンカもあるでしょう、しかし、争いは「正しいと正しいの争いであることを」知れば、譲り合い、相手を許せるのです。
 世間の人を観ますと、身の丈に合わない、高い目標を掲げて、一直線に突っ走って、少しでも、早く、能率的にことを達成したいと願う人が大勢います。しかも、一つの失敗も許されない、このような人生を送っていても幸せな人生などもたらされないと荘子はいうのです。
 ほんとうに、よい完成をみたいなら、一直線ではうまくいかないのです。人生を山登りに喩えるように、「右へ左へ曲がりくねって、遠回りをして、ゆっくりと、久しく時間をかけなくてはならない」と教えます。
 一直線で突っ走る人は、失敗をしますと、もう、先へは進めない、このような人は往々にして大言壮語を吐き、普段は偉そうに言っているのです。
 温故知新、賢人に学び、曲がりくねっても歩み続ける人は、「失敗を分析し、失敗の中に教訓を得て、また前進するのです」。
 物事を直線でことを行う人は、ことが行き詰まって、壁にぶつかるのです。曲がりくねっていく素直な人は、右へ、左へ自由に踏み出して、止まりません。後戻りも平気でできるのです。それは、真に自分の人生を大切にする人と、いつもいつも手柄と評価に心を奪われている人との違いであると、荘子はいうのです。
 人生とは、良い意味で泣き笑い。それでこそ、多くの仲間も得られます。明日は「にんげん学」東京初講座「老子を読む」です。柔弱こそ最強を説く老子のTao、道を今年もご一緒に学びましょう。褒められることばかりを是とする狭い人生ではなく、やり直して豊かに楽しく歩む人生に目覚めましょう。
 
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
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